AGE年齢べつ

〈歯科衛生士がアドバイス☆お口のお悩みQ&A〉Q.小さいうちから好き嫌いがあると将来心配 前編

こんにちは! 歯科衛生士の宗田 香織(むねたかおり)です。

私は、日本こども成育協会認定『こども成育インストラクター』としても活動しています。

こちらでは、歯科衛生士として子育てをされている患者さんのお困り事や、よく相談を受ける内容にお答えしていきますね。

今回は、子育てのお困りごとの筆頭であり、クリニックでも患者さんよりご相談の多い、「食べ物の好き嫌い」についてお話しますね。

 

Q.  離乳食のはじめの頃はなんでも良く食べていたのですが、1歳半を過ぎた頃から「いやー!」と手で払ったり、口からだしたり、食べさせようとしても思うように食事が進まなくなってきました。こんなに小さいうちから好き嫌いがあると将来心配です。

 

A.  お子さんの食べ物への“好み”がはっきりしてきたのですね。

 

また食事以外に興味がある何かを見つけたのかもしれません。

 

お子さんが2歳頃を過ぎると、きっとお母さんとしてはそろそろ親子で同じものを食べたい(食べて欲しい)と思う頃ですね。

 

お子さんの好き嫌いはお母さんにとっては、“心配” “困り事”と思えてしまいますが、実はそれは『成長の証』なのです

 

食べ物の味の好みは、人がもともと生まれつき好きになる(または、嫌いになる)味があります。

 

それを味わい分けられること、さらにそれを言葉や態度などで表現できることは、成長によって“出来るようになったこと”です。

 

 

また、「好き嫌い」は成長のひとつである口腔(口や歯)の変化も一因となることがあります。

 

例えば、生えてくるときの痛みや違和感や、生えかけの歯の間に段差があります。

 

そうすると、食べ物が詰まりやすかったり、ほっぺやベロを誤って咬んでしまうこともあります。

 

2歳を過ぎた頃ですと、「やっと乳歯が生え揃ったかどうか」という時期です。

 

下の顎の成長もこれからピークを向かえるため、咬む力は大人よりもまだまだ弱いです。

 

口腔の成長から見ても、大人と同じ食事はお子さんにとってはまだ少し早い時期でもあります。

 

そこで、毎日の歯磨きタイムや歯科受診の際に

・歯の本数が何本あるか

・奥歯に生えかけの歯がないか

・ほっぺやベロに傷がないか

をよく観察するといいですね。

 

後編へ続く。

 

 

宗田 香織(むねた かおり)

東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後、一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。

Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。

2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーに任命される。

お口から全身の健康 《健口》 を より多くの方にお伝えしたいという思いから、 2019年よりフリーランスで活動中。